[ubuntu-jp] ubuntuの作法

須々木 俊太 shunta at leto.eonet.ne.jp
Sun Oct 15 01:59:02 BST 2006


On 2006/10/15, at 3:40, koyama wrote:
> 対象ソフトウエアでも、configure の設定は用意されているみ 
> たいですが、
> 何か上手く動かないのです。
> また、ubuntu だと、新規リリースが若干遅れると思います。
> それで、上記のようにしたいと思いました。

まずパッケージの場合、注意しなければならないのは、バージョンが 
ソースより遅れていても、実は修正パッチですでに対応している場合も 
あるということです。それどころか、ソースの新バージョンが問題を抱 
えていて、特定の環境下で問題を起こすために回避策としてパッチの運 
用で旧バージョンという場合もあります。かつてPHPのバージョ 
ンを最新にしたらxoopsが動かなくなって泣きそうになったこと 
もあります。

私もかつて、RedHat系ディストリビューションで運用している 
サーバーソフトをすべてソースからmakeしていた時代がありまし 
た。当時どうしても使いたかったApache2.0がパッケージに存在 
しなかったからです。その時に学んだのですが、Apacheはモ 
ジュールを介してさまざまなソフトと連携をとって動くためソースから 
makeした場合、他の環境もまたmakeしないといけないことが多い 
という事実でした。おそらくconfigureのオプションに関しても 
パスの設定を変えたり、組み込むモジュールの名称が微妙に違ったり等 
の問題があるのではないでしょうか。

ubuntuもそうなのですが、Debian系のディストリビューションは 
独特な『作法』に利用者が合わせることによって、煩雑な動作環境の整 
備や微妙な差異による設定変更から解放されるというのが特長のように 
思います。パッケージマネージャーを持つという点ではRedHat系 
でもそれは同じです。ただしrpmの方が管理が緩い?ために何と 
か動いてしまっている『様に見える』ことが多いのではないでしょう 
か。(最近はrpmも厳格になっているかもしれません)

どうしてもソースからmakeして快適に使いたいのであれば、その 
方向に最適化されているGentooやPlamoといったディスト 
リビューションを検討されるのも良いのではないでしょうか。

追記
あとrpmの時もそうでしたが、パッケージを作っている人は上記 
の問題を解決されるためにそうとの努力を多くの場合ボランティアで 
行っています。RedHat系のディストリビューションのML 
で、パッケージがあるのにmakeする話題を投稿していたら「せっ 
かくの努力を否定されるようだ」と怒られたことがあります。別に個人 
でどうしようと勝手なのですが、ほんのちょっとだけパッケージ作成の 
労を配慮してあげることも、人間関係の点では素晴らしいことだと思い 
ますよ。
もちろん、パッケージを作っている人に協力して、結果として自分の欲 
しい環境を手に入れるという道もあります。協力の仕方は様々ですが、 
ご検討なさっては如何でしょうか。

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須々木 俊太





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