[ubuntu-jp:1087] Re: #ubuntu-jp IRC Meeting digest 2008-09-16

hito hitoht at gmail.com
Wed Sep 24 13:24:40 BST 2008


Edryさん

まず最初に、貴重なご意見を頂いている点について
「ありがとうございます」とお伝えしたいと思います。

また、既存のコミュニティのあり方や振る舞い方を知る人間として、
率直な感想をお伝えします。

※Japanese Teammのメンバーの一人としての発言ではありますが、
 メンバーの総意ではありません。

On Wed, 24 Sep 2008 18:47:56 +0900,  <go at edry.jp> wrote:
> まず、hito さんに大変不快な印象を与えてしまっていると強く感じました。

端的に言えば「不快な印象」ではなく、「居酒屋談義だ(現在
存在する問題点を共有していない・独りよがりである)」という
印象を強く感じています。もしくは「理想主義だ(ファンダメンタリストだ、
という表現の方が近いですが政治的色合いはありません)」です。

それは現状でもそれほど変わっていません。

なぜなら、改善提案と言うにはあまりに変更点が巨大で、にも関わらず、
示されるロジックの前提になっているのは、*Edryさんだけ* の確信で
あり、さらにそれを共有しようとする意志・配慮が感じられないからです。

ここにあるのは衝突や摩擦ではなく、すれ違いです。

もう少し、徐々に変えていく(既存の取り組みのうち、似たものを
改善していく)アプローチはないでしょうか?

「アイデアとしてはアリだな」と思う自分もいますが、少なくとも
「提案」としては品質が低い、と判断しています。
# 言い換えると、Edryさんと同意見である、という意志の表明があっても、
# 「いや意見が同じであっても意味ないから!!」ということです。

たとえば、Japanese Teamでは
https://wiki.ubuntulinux.jp/Contribution
というページを用意しています。今回のような大がかりな提案では
なく、「このページをメンテナンスし、作業を明確にしたい」という
提案であれば、Edryさんが今回示された根拠で受け入れられるでしょう。
あるいは、「このページの存在が見あたりにくいです、何とかしてみました、
これがサンプルです」というものであっても受け入れられるでしょう。

しかし、「Japanese Teamで大々的にタスクをアナウンスし、人を
募るべきである」という方針に対する意見(以下Big Patchとします)に
添えるものとしては、今回のEdryさんのロジックは弱いものであると
考えます。

繰り返しになりますが(そして私見に過ぎませんが)、まとめとしては
以下のようなものです。

 ・既存のものを改善する提案は受け入れられやすいです。
  また、Edryさんの問題意識と、それに関する説明は改善のための
  ものとしては十分です。

 ・しかし、大きな方針の転換を求めるのは非常に難しく、そして
  デリケートなものです。
  今回のEdryさんの意見は率直に言えば方針の転換を求めるには
  説得力が足りず、同時に、不要な記述もあり、不完全なものです。
  
  さらに、Edryさんがより言葉を尽くせば説明できるか? と言えば、
  それはNoです。今回の件について言えば、少なくともEdryさんの
  現状認識・意見を共有するスキルは不足しています。
  
  # じゃぁ不足してない人はいるのか? と言われると、
  # 「パラダイムシフトを迫るのは、たぶん神様にしかムリ」と答えますが。

Edryさんが「方針に問題がある」と考えられることはおそらく正しいの
ですが(たぶん誰も「問題ない」とは思っていません)、その状態に対する
アクションが不適切である、と理解してください。

総じて言えば、「その意見はあまりに急進的であり、一方で説得力に
欠けるため *そのままでは* 受け入れられない」ということです。

これは不快の意志の表明ではなく、「それは意見として完成度が低く、
成立していない」という *判断* であることに注意してください。
 
 もしかすると『その判断は「不快である」ということによってもたら
 されているのではないか?』と思われてしまう危険性もありますので、
 この部分は書くことを悩みました。が、Edryさんであれば相応に受け
 入れて頂けるのではないか、という一定の信頼に基づいて敢えて発しています。
 
 そしてEdryさんが「不快な印象を与えてしまった」と感じられている
 ことにもまた、自分は強い違和感を感じます。自分は「その提案には
 根拠が示されておらず、また、情緒的な文でしかない。おまけに余計な
 記述まで含めてある」と感じました。そして先のメールを出しています。
 
 自分は後述の2点を除いて、特に不快を感じていません。

Edryさんが「不快」や「害意はない」といった記述をされた、という点に
自分は困惑していますが(同時に興味を感じていますが)、意見が受け
入れられないのは全く別の次元の問題によるものです。

このあたりも「ああ、すれ違ってるんだなぁ」という感想の一因ですし、
じゃぁEdryさんの意見を丸ごと受け入れられるか、というと、それは
Noです。

一方で、Big Patchをより受け入れられやすい形にすれば有効であろう、
とは思いますが、今後もEdryさんがBig Patchを投げ続けるのであれば
困惑します。


少し話は変わりますが、「貢献がある人の発言が受け入れられる」
という哲学は、こうした前提の齟齬を埋める意味もあります。

    *    *    *    *

なお、個人的に不快を感じた箇所があります。
まず1点目は以下の箇所です。

> 私には、日本チームのメンバーが具体的に何をやっているのかが見えていません。
> ですから、具体的にどうしたらよいかという改善策を打ち出せないのですが、
> 少なくともリソースは作るものだと思っていますので、足りない時には作る事を
> 行わなければならないと考えています。

・具体的に何をやっているのかが見えないのであれば、なぜ情報を
 求めて頂けないのでしょう?
 今回の投稿も、事前に「BigPatchは受け入れられにくい」という前提を
 知り、より受け入れられやすい形で提案すれば、より効率良くコミュニティを
 良い形にできたのではないでしょうか?
 
 閉鎖的で参加しにくい、と感じられたのであれば、BigPatchを作る前に
 そう伝えて頂く方が確実に有効ですし、突然シュプレヒコールを上げるの
 にも似た行為をされているように感じます。

もう一つは、次の点です。

> リソースが限られている中で、できることの幅はそれほど無いはずです。
> 理想をいつまでも追っている訳にも行かないので、あらゆる決断が必要
> になります。
> 
> 「責任と権限」が不可分だと言いましたが、メンバーの皆さんは
> こういった決断を下す責任を負えるか、考えたことはありますか。
> 
> 少なくともこのコミュニティーで何かしようと考えるなら、そのことを
> 確かめなければならないので、意見の違いがあることを承知の上で確認
> したいのです。

・リソースが限られているから、ということを理解されているので
 あれば、突然Big Patchを送りつけられたのはどうしてでしょう?
 既存の流れの中で、リソース不足を改善しようとする行為はあった
 でしょうか?
 コミュニティに求めるのものは人それぞれですし、活動するための
 前提条件として権限の明確な委譲が必要である、という点についても
 理解できますが(それは自分もそうです)、しかし、それはショットガン
 交渉を行うだけの理由にはならないと思います。 
 自分にはEdryさんの側から少しずつ歩み寄る部分が見えませんでした。

繰り返しますが、劇的なパッチは、それに相応しい説得力がなければ
決して受け入れられません。これはソフトウェアだけではありません。

そしてEdryさんは説得に足る根拠を示されていないと自分は感じます。
劇的なパッチを投げる前に明示的に情報を求め、あるいは既存の
コミュニティのやり方を踏襲する、というフェイズを踏んで頂けない
でしょうか?



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