[ubuntu-jp:5037] Re: Windowsと比べて印刷が遅い件

Naruhiko Ogasawara naruoga @ gmail.com
2014年 10月 22日 (水) 03:27:05 UTC


小笠原です。


順序を入れ替えまして。

> ubuntuディスクレスクライアントが多い環境で印刷の高速化のためプリンタサーバを立てるなら、メモリいっぱいのWin7がいいでしょうかUbuntuがいいでしょうか?

速度面で気になられるならベンチを取られてはいかがでしょう?
概ね同条件のWindowsとUbuntuを用意して、WindowsにGhostscriptを
導入して、

gswin64c -sDEVICE=mswinpr2 -dNoCancel -dSAFER -dBATCH  \
   -dNOPAUSE -sOutputFile="%printer%<Windowsのプリンター名>" \
  <テスト用>.pdf

とやったものと、Ubuntuから直接、ベンダー公式ドライバーを使って
PDFを印刷した場合とで比較されてみると良いと思います。

# 以前のメールにも書きましたが、この速度差はそれほどないのでは
# ないかというのが、私の見積もりです。結局遅いのはGSなので。


なお、特にクライアントが複数ある場合、クライアントから印刷設定が
一切できない(Windows側で設定を変えなければダメ)というのは、
Windowsをサーバーにした場合、機能的に大いに使いにくいと思うの
ですが、それで運用に耐えられるかという観点も大いに重要だと思い
ます。


> HPの中では、UbuntuがPSを吐く様にか書かれていますが、昨日のお話だと今のUbuntuはPDFを吐いているということでした。そのように読み替えていいのですね。

それは違います。私の説明が悪かったためか、ジョブスプールに
使われる中間データ形式と、CUPSから出て行くときのデータ形式と、
最終的な印刷データ形式に対して混乱があるようです。

私が先のメールで書いたのは、中間データ形式がPDFであると
いうことです。たとえばFirefoxやLibreOfficeといったアプリケーション
はPDFを生成し、CUPSにはPDFの形で蓄えられます。そして、
プリンタードライバー(の一部であるフィルター)によってPDFから
最終的な印刷データが生成されます。このデータは当然ターゲット
プリンターによって異なります。

ここらへんの話は昔、Ubuntu Magazine Japan Vol.7の記事:

http://ubuntu.asciimw.jp/elem/000/000/010/10465/
http://ubuntu.asciimw.jp/elem/000/000/010/10465/UM07_P118-123.pdf

に書いたので、目を通していただけると幸いです。


Gihyo.jpの記事は、UbuntuにWindowsサーバーのことをPostScript
プリンターだと思わせているので、Ubuntuとしては印刷は完結しており、
UbuntuからPostScriptで出て行くのは当然です(このときも中間データ
形式はPDFです)。
そして、Windows側でPostScriptからGhostscriptを使ってターゲット、
プリンター(今回ならLBP9520C)のデータを生成するわけです。
なので、上のほうで、Ghostscriptに処理をさせたときのベンチを提案
したわけです。


> 相性の問題をおっしゃっておられましたがbrotherなどは相性がいいほうだということでしょうか?

あんまりどのメーカーが推奨といったことはいいたくないのですが
(バイヤーズガイドをできるほど多数のプリンターを試したわけでは
ありませんので)、

任意のPostScript(またはその互換)採用プリンター、
Linux印刷確実なHP、
色味を気にするならEPSON(ドライバーのサポート状況に注意)、
コスト重視ならBrother、

でしょうかね。参考程度にしてください。

[以上]
-- 
Naruhiko Ogasawara (naruoga at gmail.com)


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