[ubuntu-jp:1084] Re: #ubuntu-jp IRC Meeting digest 2008-09-16

hito hitoht at gmail.com
Wed Sep 24 06:33:06 BST 2008


Edryさん

よく分からない点があるので、何点か教えてください。

On Tue, 23 Sep 2008 23:53:57 +0900,  <go at edry.jp> wrote:
> しかし、ある程度の理解をしたところで、私が活動したいと考えていた方針は、
> 日本チームの活動方針とは異なると気が付きました。私は貢献度を度外視した
> コミュニティーを思い描いていましたが、実態は貢献度を重視したものであり、
> 閉鎖的なものでした。

まず、この記述が良く分かりません。
貢献度を度外視したコミュニティとはどのような形のものでしょうか?

これに続く内容を読んでも、「今の活動方針はEdryさんの思い描いて
いるものとは違うし、ベストのものでもない」ということは分かるの
ですが、「貢献度を度外視したコミュニティ」の姿や運営方針は見えて
きません。

既存のコミュニティに似たものはありますか?

また、それはソフトウェアの開発において有効なもの(あるいは
有効であると期待されるもの)ですか?

> 私が当初 Ubuntu のコミュニティーに参加しようと思ったのは、自由な関係を
> 築けると考えていたからですが、継続していく意志を問われると難しいです。
> 今できる貢献を今するだけという感じなので、メンバーにはなれません。

また、この点にも疑問があります。

Ubuntuコミュニティでは、「明確に協力することを表明・宣誓し、
それに伴う義務や責任を負うこと」を宣言して協力することもできますし、
「個別にパッチや修正、メーリングリストやフォーラムでの発言を行う」
ことも可能です。

セキュリティや運用上の都合で、前者でなければできないこと(リポジトリ
へのコミットやWebの管理等)もありますが、後者であってもできることは
無数に存在します。
言い換えると、CoCに同意しなくても協力することはできますが、それでは
不足でしょうか? 具体的にどこが不足なのかを提示していただければ、
それを改善できるかもしれません。

> 貢献している人がいるから日本語版があることを知っていますし、その人達が
> 活動する事に文句を言うのは気が引けて当然です。
>
> この様な状態で、日本チームに文句を言える人は殆どいないと考えています。

この部分はこういうことでしょうか?

「普通の人は日本チームに文句を言うのは気が引けるので、結果として
意見を集めることが難しくなっている」
「意見を集めるためには****をするべきだ」

ロジックの構成は分かるのですが、「****」に入るものが見えてきません。

「閉鎖性を否定し、意見を求める表明をすればいい」と読めるのですが、
それは具体的にはどのようなものでしょうか?

また、現実的な話をすると(おそらく把握されているとは思うのですが)、
あらゆる意見を受け入れて、それを実現するだけのリソースは(少なくとも
まだ、あるいは永久に)ありません。

さらに言えば、吟味されていない意見を受け入れ、具体的なアクションに
昇華し、それを実現していくリソースも(少なくともまだ)Ubuntuコミュニティ
全体にも日本のコミュニティにもありません。

ディスカッションが必要な意見よりも具体的なアクションが受け入れられ、
また同時に、意見を受け入れるのに際して貢献度が重視されるのは
限定されたリソースを「ある程度」適切に配分するための消極策という
側面もあります。

これはIRCなどの「閉鎖的」と言われがちなメディアを利用する理由でも
あります。

また、リソースが限定されている、ということは、
『「貢献度が高い」ということは「リソースを提供している」ということでも
あり、その意見は優先されるべきだ(同時に、正しい蓋然性が高い)』、
という意見の背景でもあります。

# ちなみに、2chとかblogで何か呟くとたいてい情報として把握されて
# いますが、そういうレベルの意見収集を意図されているのではないの
# ですよね?

ただ、以下の表現には、大きな疑問があります。

> 日本チームの皆さん、運営方針どうしますか?
>
> 今のままですか。皆で決めますか。

このような2択を迫る問いかけは "ショットガンを突きつける"タイプの
交渉テクニックではないかと思います。

流れを支配するのには有効ですが、意識のすりあわせには有害ですし、
答えの幅を狭めます。よりよい結果を求めるのであれば、こうした
スタンスを取るべきではないと思います。

「屈託なく」ということですので、無意識に書いてしまわれたのかと思い
ますが、こうした論法は議論を「効率よく無益に」しますので注意深く
取り除いて頂きたいです。

もし「問題を認識してもらうため、敢えて」という意図があったのなら、
それは完全に逆効果です。このような二者択一を迫る行為は、結果として
Edryさんの意見全体を「自分の理想と違ったので失望を表明しているだけ」
という、単なるフレーミングの起点に見せてしまいます。

少なくとも現状では、意図を問わず、目的に対して完全に逆の作用しか
もたらしていませんので、こうした不毛なテクニックに見えかねないものは
除去して頂くべきかと思います。



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