[ubuntu-jp:1014] ノートPC(nx6325)でのデュアルディスプレイ
"edry(えどりぃ)"
go at edry.jp
Fri Aug 8 14:35:28 BST 2008
edry(えどりぃ)です。
デュアルディスプレイについて、推測まじりですが自分で試したことを示します。
ノートPCの液晶と、外部ディスプレイを使って、一つのワークスペースとして
使うことを目的として試してみました。
似たような事しようとしたときの汎用的な参考になればと思い、
手順をまとめてあります。
間違いに対するツッコミや、知っていると幸せになれる情報とかあれば
よろしくお願いします。
■環境
ノートPC : HP Compaq nx6325 (チップセット ATI社製 Radeon Xpress 1150)
OS : Ubuntu8.04
外部ディスプレイ : BL-M15X1(SHARP)
■
ノートPCの外部ディスプレイポートにSHARPの液晶モニター接続して起動すると、
両方の画面には同じ内容が表示され、クローン化されてました。
メインメニュー > アプリケーション > アクセサリ > 端末 を機動して、
xrandr を実効すると下記の出力が得られます。
────────────────────
$ xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1024 x 768, maximum 1024 x 1024
VGA-0 connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 304mm x 228mm
1024x768 60.0*+ 75.1 70.1 60.0*
832x624 74.6
800x600 72.2 75.0 60.3 56.2
640x480 75.0 72.8 66.7 60.0
720x400 70.1
LVDS connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 0mm x 0mm
1024x768 60.0*+ 60.0
800x600 60.3
640x480 59.9
S-video disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
$
────────────────────
「VGA-0」が外部ディスプレイで、「LVDS」がノートの液晶です。
メインメニュー > システム > 設定 > 画面の解像度 を開くと「画面解像度の設定」
という設定ウィンドウが表示されますが、解像度などを確認すると上記の一覧と同じ
選択肢がありました。
後で xrandr のコマンドをいじっていて気がついたのですが、上記「画面解像度の設定」
のGUIにおいて設定を行った時というのは、内部的に xrandr が実効されていると思われます。
ですから、xrandr をCUIでコマンド打たなくても、GUIで操作するだけでよさそうです。
※参考:XRandR( http://ja.wikipedia.org/wiki/XRandR )
上記の xrandr の出力結果に「maximum 1024 x 1024」とありましたが、
ワークスペースとして利用できる最大値がこの値のようです。
限界が 1024 なので、640x400 と 640x400 で左右に並べると 1280x400 なので、
横に並べて利用することはできませんでしたが、縦なら 640x800 なので可能でした。
上記の場合、解像度が小さいことや縦並びなので現実的に使い物にはなりません。
左右に並べるための方法を試してみたのですが、とりあえず2種類見つけました。
私の環境で外部ディスプレイを左右に並べて一つのワークスペースとして扱う場合、
一つは /etc/X11/xorg.conf を編集することで実現できました。
他に、プロプライエタリなATIのドライバを使用することでもできました。
通常のウィンドウ操作やYouTubeの再生程度なら両者に問題は見受けられません。
プロプライエタリのドライバ(fglrx)は視覚効果を使うことができたりしますが、
DVDの再生で描写に乱れがありました。
標準ドライバ(ati)は視覚効果は利用できないものの、
DVDの再生に問題は見受けられません。
※視覚効果とはウィンドウの操作などが(グニョグニョしたり)少し派手になるものです。
これより以下は、それぞれのやり方と、参考にしたサイトのURLなどです。
※xorg.confいじって失敗した時に、画面表示がおかしくなり電源を切るしか
手がなくなることがありました。事前のバックアップはお忘れなく!
(後で知りましたが、Control + Alt + Back Spase でXから抜けられるかも)
■/etc/X11/xorg.conf を編集する場合
xrandr の出力にあった「maximum 1024 x 1024」がワークスペースの
最大値のようなので、この値を変更してみました。
メインメニュー > アプリケーション > アクセサリ > 端末 を機動して、
下記を実効。
────────────────────
$ sudo gedit /etc/X11/xorg.conf
────────────────────
gedit のエディタで xorg.conf が開かれますので、下記の箇所を編集します。
──────────
Section "Screen"
Identifier "Default Screen"
Monitor "Configured Monitor"
Device "Configured Video Device"
EndSection
──────────
今回の編集は下記の5行を追加します。
──────────
SubSection "Display"
Depth 24
Modes "1024x768"
Virtual 2048 768
EndSubSection
──────────
追加して最終的に下記のようになります。
──────────
Section "Screen"
Identifier "Default Screen"
Monitor "Configured Monitor"
Device "Configured Video Device"
SubSection "Display"
Depth 24
Modes "1024x768"
Virtual 2048 768
EndSubSection
EndSection
──────────
追加した内容はgoogleで検索して見つけたのものを自分なりに解釈して書いたのですが、
端末で man xorg.conf としてマニュアル見てもどういうものか理解はできませんでした。
何となくな感じだと、Depthがビット深度で表現できる色の事らしいので、両方の液晶で
対応しているのが24ビットのトゥルーカラーなので「24」になるのかな。
Modesが解像度のモードのことだと思うので、両方の液晶で対応している「1024x768」が
最大なのでその値にしてます。
Virtualが仮想画面として繋ぎ合わせた時の値で、1024x768を左右に並べて使うので、
「2048 768」としています。
この辺の値は環境によるので、ノートPCや外部ディスプレイの仕様などで確認しておきます。
HP Compaq nx6325 Notebook PC
http://h50146.www5.hp.com/products/portables/old/business/nx6325/
> 液晶表示最大解像度/表示色 1,024×768/XGA （最大1,677万色）
> 外部ディスプレイ ※7 最大2048 x 1536 最大1,677万色、最大100-Hzリフレッシュレート
LL-M15X1とBL-M15X1 - 仕様表
http://www.sharp.co.jp/lcd-display/crisia/lineup/ll-m15x1/spec.html
> 最大解像度 XGA（1,024×768）
> 最大表示色 約1,619万色 表示（6ビット+FRC）
上記の編集後、geditで保存して終了したら、OSを再起動します。
再起動後の xrandr 出力は下記のようになっていました。
────────────────────
$ xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1024 x 768, maximum 2048 x 768
VGA-0 connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 304mm x 228mm
1024x768 60.0*+ 75.1 70.1 60.0*
832x624 74.6
800x600 72.2 75.0 60.3 56.2
640x480 75.0 72.8 66.7 60.0
720x400 70.1
LVDS connected 1024x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 0mm x 0mm
1024x768 60.0*+ 60.0
800x600 60.3
640x480 59.9
S-video disconnected (normal left inverted right x axis y axis)
$
────────────────────
「maximum」のところが「1024 x 1024」だったのから「2048 x 768」に変わっています。
「画面解像度の設定」の画面でクローン化のチェックを外して、二つのディスプレイを左右
に並べて解像度を合わせると、一つのワークスペースとして利用できました。
ちなみに、左右のディスプレイを異なる解像度にしてみましたが、うまく動くみたいです。
■プロプライエタリのドライバ(fglrx)を使用する場合
※/etc/X11/xorg.conf を編集していない状態からの手順です。
メインメニュー > システム > システム管理 > ハードウェア・ドライバ
において「デバイスドライバ - ATIの高性能グラフィックドライバ」の
「有効にする」をチェックしてドライバをインストールして、OS再起動。
再起動後の xrandr 出力は下記のようになっていました。
────────────────────
$ xrandr
Screen 0: minimum 320 x 200, current 1024 x 768, maximum 2048 x 768
default connected 1024x768+0+0 0mm x 0mm
2048x768 60.0
1024x768 75.0 72.0 70.0 60.0*
1024x480 60.0
848x480 60.0
800x600 75.0 72.0 70.0 60.0 56.0
720x576 60.0
720x480 60.0
640x480 75.0 72.0 60.0
640x400 75.0 60.0
640x350 60.0
512x384 60.0
400x300 75.0 60.0
320x240 75.0 60.0
320x200 75.0 60.0
$
────────────────────
上記の出力からも分かるように、モニターは一つとして動作していました。
あとは「画面解像度の設定」の画面で解像度を変更するだけです。
「1024x768」の時は両方の画面に同じ内容が表示されるクローン状態ですが、
「2048x768」に設定すると、ノート液晶が左で外部モニターが右に配置されて
一つのワークスペースとして利用できます。
■その他、参考にしたサイト。
sidux Manuals - Screen Resolutions and Dualhead
http://manual.sidux.com/ja/hw-dev-mon-ja.htm
ゆずたん×プリン - デュアルディスプレイを使う xrandr編
http://bamasun.jp/linux/mo4_dualdisplay2.html
X サーバー設定ガイド
http://www.gentoo.org/doc/ja/xorg-config.xml
wikipedia - 画面解像度
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%BB%E9%9D%A2%E8%A7%A3%E5%83%8F%E5%BA%A6
mura's blog - Xrandr
http://www.muranet.jp/~mura/blosxom.cgi/bsd/xrandr.html
Ubuntu日本語フォーラム - 中古ノートでデュアルヘッドを使いたい
http://forum.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=608
K.Moriyama's Web - X Virtual Screen
http://www.k2.dion.ne.jp/~mistle/linux/tips/virtualScreen.html
にゃかもとの日記 - デュアルディスプレイ
http://bd.tank.jp/diary/20070815.html#p02
Mattari Memo - ubuntu 8.04 でATIのドライバを使ってデュアルディスプレイ環境を作る！→うまく行ってない
http://d.hatena.ne.jp/piropati/20080427/1209291296
以上
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